【社会人必見】財務諸表で企業戦略を読み解く
どうも、Keiです。
肌寒かったり暑かったり微妙な気候が続きますね。
今日は最近読んで面白かった本について書きたいと思います。
みなさん、突然ですが「財務」についてどれだけご存知ですか?
ちなみに、ぼくはほとんど何も知りませんでした。
なんか会社に財務部とかあるけど、地味そうな部課だな~なんて思っていました。
しかし、
商学部の方や、簿記なんかの資格を持っている方は良くご存じだと思いますが、財務は会社の経営を語る上では必要不可欠なものです。
浅はかな認識だった自分が恥ずかしいです。
そんな僕の認識を変えてくれた本がこちらの
「儲かる会社」の財務諸表 48の実例で身につく経営力・会計力
です。
「儲かる会社」の財務諸表 48の実例で身につく経営力・会計力 (光文社新書)
- 作者: 山根節
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2015/09/16
- メディア: 新書
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著者の山根節という方は、早稲田大学経済学部を卒業後、現在でいうデロイト・トーマツグループの1つである監査法人に入社しています。
その後、独立を経て現在は早稲田大学のビジネススクールの教授を務めているようです。
また、カーオブザイヤーの理事も務めるという非常に影響力の高い方です。
この人が著書の中で言っている、海図の読めない航海士がいないように、財務諸表が読めない経営者もナンセンスであるが個人的には気になって今回読んでみました。
財務諸表について
この本のキーワードは当たり前ですが財務諸表です。
ご存知かと思いますが、財務諸表は主に以下の2つを意味します。
CFSをカッコ書きしているのは、CFSはPLとBSから導き出される便利ツールみたいなもので、著者は基本の構成要素としては入れていないからです。
PLは、Profit & Loss Statementの略で、
最も簡略化して説明すると、「費用」、「売上」、「利益」の関係性を表したものです。
つまり、ある会社の「利益」が「売上」と「費用」からどれくらい出ているかという利益率がわかるわけです。
非常にシンプルな情報ですが、同業他社など同じような商材を扱う企業間でコスト構造がいかに洗練されているかが如実に出る部分です。
特に、Appleに代表される企業は利益率が規格外に高く、対して日本の企業はこの利益率が低い傾向があるようです。
次にBSはBalance Sheetの略で、
原資(資本と負債)と投資(資産)の関係を可視化したものです。
これは最もシンプルにカテゴライズしたもので、さらに細分化された記述されます。
例えば、資産は固定資産、流動資産に分けられ、それぞれさらに・・・という感じで。
面白いことに、このPLとBSが同じような商材を扱っている企業によって全く異なる場合があり、そこにそれぞれの企業の戦略が出るのです。
また、時系列にPL/BSを並べると企業の戦略の流れや戦略方針の違いが伺えます。
この著書では、PL/BSの説明を初歩から教えてくれると同時に
実際の企業、例えば日本一の経常利益を誇るトヨタのPL/BSの分析や同業他社でトヨとはまるで違う経営戦略をとってきたホンダとの比較など、実際のPL/BSを紹介しながら、説明があるので非常に理解が進みます。
著者が本の中で言っていることですが、
「〇〇時間でわかる財務」みたいな財務単語の理解には何の意味もなく、どれだけ多くのPL/BSを読んで、実際の企業の性質と比較することで財務諸表に企業の性質が出ているかを感じれるようになるかが大事、だそうです。
残念ながら、まだ僕はその域には到底達していないですが
クライアント向かいの方は、取引先の決算後にはPL/BSを必ず見て話しが通じるようになる必要があるな、と感じさせられた本でした。
気になる方は是非読んでみて下さい。
それでは、今日はこのへんで。