IT社員3人組によるリレーブログ

某IT企業に勤める同期3人が、日常で思ったことを記録していきます (twitter: @go_mount_blog)

中国のネットワーク規制とその回避策について

どうも、Koheiです。

上海に来ております。

台風直撃で何もできません。

 

ということで、今日は、絶賛影響を受けている中国のネットワーク事情について書いてみたいと思います。

 

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中国ではググれない

中国ではGoogle系サービスのほとんどが使えません。

また、Twitter, instagram, facebook, lineといったSNS系も使うことができません。

 

2018/8/17現在使えるものと使えないものを調べてみるとこんな感じでした。

 

使えなかったもの

google検索

google map

google drive

google photo
gmail
youtube
google play
twitter
line(受信通知だけくる)
インスタ
フェイスブック
tumbler
pinterest
yahoo検索
Amazon
dropbox

使えたもの

dmenu検索
goo検索
yahoo mail、天気などのサービス
Evernote
slack
はてなブログ

 

google系がほとんど使えず、もはや「ネット使えないんじゃね?」と勘違いするレベルです。

 

これは中国政府による情報規制による影響と言われています。

中国政府の規制といえば、最近だとモンハンもNGが出ていましたね。

jp.reuters.com

 

中国政府は、新聞、雑誌、ラジオ、TV等のメディアを監視しており、

中国語で金盾工程というプロジェクト(Great Firewall of Chinaなどとも)いわれています)

金盾 - Wikipedia

 

1993年からすでに情報管理が計画されていたようです。

中国全土のネットワークを閲覧して検疫するシステム…いくらかかってるんでしょうね。。。

 

中国政府としては、海外の巨大IT企業(Google, facebook, twitter)などの侵入を防ぎ国内のIT企業を成長させる狙いもあるのかもしれません。

実際に中国の検索エンジン百度(baidu)は、世界No.2の検索エンジンの規模にもなっています。

 

どうやって規制しているのか

 

規制方法の情報はあまり出てきませんがwikipedia先生には下記のような記載がありました。

中国のネット検閲 - Wikipedia

インターネットゲートウェイプロキシサーバとファイアウォールによりIPアドレスをブロックする。特定サイトのリクエストがきたら、システムは選択的にDNSキャッシュ・ポイズニングをかける。

・技術情報

IPアドレスブロックキング
DNSフィルタリング(DNS書き換え)
URLフィルタリング
パケットフィルタリング
コネクションリセット

 

こうしてみてみると、単純にブラックリスト化した宛先のブロックだけでなく

パケットの中身まで見て、検閲を実施ししているパターンもあるそうです。

 

また、AI技術を使ったWebの閲覧傾向からのユーザ追跡等も動いているようです。

www.nikkei.com

 

ただこの閲覧制限ですが、google検索はNGでも、google検索ベースのdmenu検索が使えたり、と完璧ではありません。

このあたりの検閲には、かなり人手をかけているらしく、それゆえの不完全さも残っているようです。

 

ネット規制を回避する方法

とはいえ、インスタに写真上げたいし、LINEで連絡も取りたいし

と思ったあなたへ、規制を回避する方法が一応あります。

 

いろいろ調べてみましたが、大きく二つになると思います。

1. VPNを利用する。

2. 規制対象外の特区(香港、マカオ)のSIMを利用する

 

1. VPNを利用する

中国国内のファイアウォールゲートウェイを通る通信を暗号化して、わかんなくしちゃえって発想です。

通信を暗号化して、疑似的に(Virtual)専用の(Private)ネットワーク(Network)を作るので、それぞれの頭文字をとってVPNと言っています。

 

VPNの詳しい仕組みについては、こちらの記事が参考になります。

www.atmarkit.co.jp

 

中国外のサーバへ一度暗号化して通信を実施し、海外のサーバからインターネットを閲覧するため、中国政府の規制には引っ掛かりません。

 

実際にVPNを利用する際は、個人で頑張ってVPNサーバ立てて、、、ということもできなくはないですが、中国国内で提供しているVPNサービスを利用することが簡単です。

 

jcvisa.info

 

ただし、こうしたVPNサービスについても中国政府からの規制が厳しくなっており、事前に現在の状況を確認して利用するのが良さそうです。

forbesjapan.com

 

2. 規制対象外の特区(香港、マカオ)のSIMを利用する

こちらもVPNの考え方に近いですが、規制対象外の香港とマカオを経由して通信すれば検閲を避けることができます。

 

VPNサービスは長期利用ならいいですが、短期の旅行では割高になってしまうので

SIMを利用する方がお得です。

しかもこのSIMカードamazonで購入することができます。 

上海でこちらのSIMを使っていますが、問題なく利用できました。規制も問題なしです。

 

まとめ

さて、中国のネット規制とその回避策について書いてみました。

個人的には、世の中を便利にしていくAIの技術が規制の強化に使われてしまうのが、なんとも言えないところですね。。。

 

今後の中国政府のネット規制の動きについても、引き続きアンテナを張っていきたいと思います。

 

ではでは