IT社員3人組によるリレーブログ

某IT企業に勤める同期3人が、日常で思ったことを記録していきます (twitter: @go_mount_blog)

本質理解とMECEアプローチ (ロジカルシンキング入門)

どうも、ITコンサルタントのShoheiです。

今日は、以前読んだ本と、つい最近読んだ本の中で、リンクさせると面白そうな考え方があったので、ご紹介します。

 

①「本質」を因数分解によって導き出す

一つ目は、初回の記事でご紹介した本の中にあった考え方です。

この本は、物事を"大人の学び方"で方法が記載されている本ですが、

その中で、物事の本質を因数分解の形で導き出すやり方/考え方が紹介されています。

「つまり一番大切なのはこういうこと」---自分が得た知識や経験を総動員して、最後にこの一言をひねり出す。これが「本質の理解」です。

因数分解の例を、著書にある例でいうと、以下のようなものがあります。

コンサルティング=仕組む力✖️仕掛ける力 (HRインスティテュート 野口吉昭さん)

上達の論理=まねる力✖️段取り力✖️コメント力 (明治大学だ教授 齋藤孝さん)

(中略)

プレゼンテーション=プレゼンス(誰が)✖️コンテンツ(何を)✖️デリバリー(どうやって伝えるか) 

これ読んだ時、"うーむ、確かに"、と思いました。

何かについて訪ねた時、わかっていない人ほどダラダラダラダラと、結局何が言いたいのかわからない説明をします。

職場にもそういう人がいてイライラします。

一方で本当に本質がわかっている人は、「あ、結局これはこういうことだよ」って端的に中核部分(本質)を答えます。さらに聞くとより深度の高い情報が出てきます。

 

因数分解にいたるプロセスや、因数分解時の注意点については、元の本に書いてあるので、ここでは書きませんが、本質を因数分解によって導き出すという考え方、かなりクールで面白いと思いました。

 

皆さんは自分の仕事や趣味について因数分解できますかね?

ITコンサルってなんだ?山登りってなんだ?歌を歌うことってなんだ?

なかなかちゃんと理解してないと難しいですね。

 

既出ですが、上述の事項が書かれている本を再度紹介しておきます。

プロの学び力

プロの学び力

 

 

 

②グルーピング ---MECEを活かした情報の整理

今度は別の本です。

タイトルの通り、キーワードとしてはMECEとグルーピングが出てくるので、超絶ざっくり説明しましょう。 (詳しく理解するには本読むのが最短です)

 

ロジカル・シンキング (Best solution)

ロジカル・シンキング (Best solution)

 

 

MECEとは

話の重複・漏れ・ずれをなくす技術です。

自部門に入ってくる情報を全体集合とすると、この全体集合は漏れも重なりもないどのような部分集合にわけられるだろうか、と考える。例えば、定期的に入ってくる情報と不定期の情報、一般に公開されている情報と非公開の情報、有料の情報と無料の情報、業界に関する情報とそうでない情報など大別する。

上述よりももっとざっくりな例でいうと、以下のような感じです。

例えば、新商品を売り出すターゲットを決めるのに、"日本にはどんな人間がいますか?"と質問をされたとします。

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MECEちゃんは思いつきで人々をあげていっています。

MECEくんは、人間という全体集合の中を、排他的かつ漏れなく分ける切り口(生物学的な意味では、男と女は被ってない、また人類には男と女しかいない)で、対象をわけています。これがMECEなアプローチです。

 

 

この問いに対する分け方で、他の例をあげると、以下のようなものがあげられます。

・都市部/地方 に住む人

・関東/関西/中国地方/... に住む人

・学生/Worker/学生をのぞく非Worker

 

この問いには使えませんが、以下もざっくりMECEな分け方です。

・質/量

・事実/判断

完全に排他的なものが望ましいですが、多少の重なりは許容することが多いです。完全にわけることが目的ではなく、あくまで論理的考察などの目的を達成するための手段としてのMECEなので。

 

グルーピング

さて次はグルーピング。

グルーピングとは、たくさんの情報が散らばっている時に、MECEな切り口を見つけて、その全体像をつかみやすいように、いくつかのグループに分けることだ。

 例えば、すでにある商品を買ってくれている人々のリストがあったとします。

ここにはどんな傾向があるんだろう、と分析する際に登場する手法です。

例を絵で描きましょう。

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絵の通りですが、MECEくんは顧客をMECEアプローチでグルーピングすることで、散らばった情報から傾向を抜き出しています。

MECEちゃんは、思いつきでリストを眺めて思ったことを言っています。切り口も、"イケメン"と"優しい"という、排他的ではない切り口ですね。

二つの本で言っていることの相関

アプローチや用途は違いますが、①②の本で述べられていることって、強くリンクしてくると僕は思っています。

仕事を理解することを例にとって説明しましょう。

 

仕事を始めると、無限に物/人/コトが現れます。

日々の細々した業務も、普段出会う人との関係性、ミッションも、全てが情報です。

そういった毛色の違う無限の情報を、ちゃんとグルーピングできて、重要なポイントを言葉で抜き出してくることが、上述の本質理解因数分解に繋がるのだと思います。

前の部署では自分はある程度その仕事の本質が理解できていたと自負していますが(3年いてまぁまぁ中堅扱いされていたのでね)、やっぱり本質理解してからは強い。何が重要か見えるし、やるべきことも見えてくる。

逆に本質を掴みきれていない今の仕事は、全てが新しく見えていて、情報がカテゴライズされずにやってくる印象で、体力があります。

 

仕事じゃなくてもこの力は使えます。

よくいますよね、ぶわーーーーーっと無限に無秩序な話を聞いた後、「それってこういうことだよね」とまとめられる人。

これも一種のグルーピングと因数分解だと思います。

そういう人だと、人の悩みを抽出し解決する力も高いのだと思います。

どうやって身につけるかって? それは本を読んで学びましょう。

まとめ

本に書かれている本質理解の因数分解MECE/グルーピングに関して説明し、

それらの相関性に関する意見を述べました。