IT社員3人組によるリレーブログ

某IT企業に勤める同期3人が、日常で思ったことを記録していきます (twitter: @go_mount_blog)

AIの音声に恋をするかもしれない

どうも、Koheiです。

気が付けば8月ですね。

 

今日はこんな記事があったので紹介します。

 

medium.com

 

英語の記事ですが、ざっくりいうと

Google Duplexというgoogleの新しいサービスがturing testというものをクリアできるのか考察しています。

 

真新しいキーワードばかりなのでそれぞれ説明してきます。

Google Duplexとは

2018年夏の開発者カンファレンス Google I/O にて、googleが発表したgoogle アシスタントが自分の代わりにレストランに電話して予約してくれるサービスです。

 

デモ動画がこちら

 

www.youtube.com

 

女性がgoogleアシスタントに「予約しといて~」ってお願いすると

なんとGoogleアシスタントがお店に電話して、予約の時間や人数を回答しています。

お店との対話もいい感じです。

すげー

 

受け答えがすげーってのもそうですが、これができると何がうれしいって

・お店の時間外でもアシスタントにお願いしとけば、指定時間にお店に電話して予約してくれる。オンライン予約非対応のお店でもok。

・本人がしゃべらなくていいのて、海外でもその国の言語で予約してくれちゃう

がさらっと実現できていることですね。

 

 

チューリングテスト

Turing testについてWikipedia先生に聞いてみると下記のとおりです。

チューリングテストTuring test)とは、アラン・チューリングによって考案された、ある機械が知的かどうか(人工知能であるかどうか)を判定するためのテスト。

つまり機械がどれくらい人に近いかを評価する方法です。

 

やることは単純です。

判定者が一人の人間と一つのコンピュータとどちらかわからない状態で会話をします。

そこで、会話の相手が人だったかロボットだったかを当てます。

f:id:go-mount:20180802235855p:plain

 

 ここで判定者が人と機械を正しく判別できなければ、機械は人間同等の知能を持つと評価するわけです。

コンピュータがどれだけ人間を真似られるか、が焦点になります。

判定者の30%をだますことができれば合格と言われています。

 

ちなみにこのチューリングテストですが、

2014年にウクライナ在住の13歳の少年になりすましたプログラムが初めてチューリングテストをクリアしたと話題になりました。

 

ただ判定対象がウクライナ人にとっては第二外国語の英語を使用、かつ13歳の少年だった、ということもあり、まだまだ自然な会話を実現するには課題があると評価されていました。

Google Duplex はTuringTestをクリアすることができるのか?

さて、では記事に戻ってみましょう。

記事の中ではGoogle DuplexがTuring Testを クリアできるのかという点では、

 

「美容院の予約」という1つのジャンルに対しても膨大な時間の学習が必要であり、まだ合格しないだろうと言われています。

ただ、“Mmm-hmm.”といった通常は意味をなさない間投詞を使い、時間をかけながら着実に各シチュエーションを学習しており、テストを合格するのは時間の問題で、いずれ音声AIに恋する世界すらくる、とまでコメントしています。

 

おそらく会話するお店の種類によって、質問事項も変化しますし、地域や言語によってかなりのバリエーションが発生するので、大量の学習パターンが必要になるのは間違いないですが、大量のデータと計算資源を持つGoogleなら、そう無理な話でもないように感じます。

AIに恋する時代。。。なんてことも現実味を帯びてきています。

 

さて、そんな夢のような世界を現実にするGoogle Duplexですが

ある一つのことが話題に上がり、議論になりました。

 

AIアシスタントがお店に電話する際に自らをAIだと名乗るべきか、という点です。

 

人と変わらない音声というのは、悪意のあるユーザによっては脅威になります。

誰かがどこかの企業にいたずら電話をかけるプログラムを作ることなんて簡単にできますし、誰かをだますこともできるかもしれません。

 

人に近づくにつれ、AIの倫理の問題がいよいよ浮き彫りになってきます。

 

人工知能と倫理

このような動きに対して、Googleは 2018/6/7にAIに関する基本原則を下記の通り掲げています。危害を加えるような軍事利用やプライバシーや人権を侵すことに利用しないことを明記しています。

 

ai.google

 

日本でも総務省がAI社会推進に向けて、社会的・経済的・倫理的・法的課題の議論が進められています。

 

www.soumu.go.jp

 

AIの普及がますます広がっていく中で、自動運転でも話題になっていますが、倫理的な観点を抑えながらAIを活用していく必要があります。

今後もこのあたりの動向については、引き続きチェックしていきたいと思っています。

 

では、今日はこのあたりで

ではでは